測定技術

米のゲルマニウム半導体検出器による測定(受託翌日:受託後24時間以内検査)

牛肉・米の簡易検査・・迅速性と測定精度の維持

経済性を維持しながら、十分な信頼性を維持するために

NaI検出器とGe半導体検出器による測定比較

R0017572.jpgR0017510.jpg牛肉や米の大規模な放射能検査が実施されています。 消費者の放射性物質への不安を解消する為に、牛の全頭検査や、米の緻密な抜き取り検査が取り組まれています。 一方で、精密分析用のゲルマニウム半導体検出器は、台数が限られている事から、迅速な検査に対応する事が困難である事から、NaI(ヨウ化ナトリウム)シンチレーション検出器を使用したγ線スペクトロメーターによる簡易検査が導入されました。

この測定装置は、短時間で放射性セシウムの含有量を測定する事が可能であり、牛肉や米の検査においては、大規模な検査を可能とするという利点があります。 一方、測定値については、精密検査による測定値よりも、やや高めの値が出る傾向にあります。 この理由は、簡易検査に使われるNaIシンチレーション検出器は、核種毎のエネルギーの分解能力がゲルマニウム半導体検出器に劣るため、定量測定となるエネルギー帯がやや広めに設定されている為、検出値が高めとなるものです。 一方、検出器の感度は良いため、短時間の測定でも感度良く放射性セシウムを検出できます。 また装置の操作性についても、簡易測定用の装置は、扱いも簡単な上、装置もゲルマニウム半導体検出器に比較すると数分の一となる為、多数の機材の導入が可能となります。 
一方、ゲルマニウム半導体検出器は、核種毎のエネルギー分解能が非常に良いものの、装置の重量は、1トンを超え、操作についても熟練が必要となるなど、誰でも使用できるものではありません、 従って、迅速性を維持しながら、高精度な検査を行う為には、異なる二つの装置をうまく組み合わせて運用する事が非常に重要です。

NaIシンチレーション検出器とゲルマニウム半導体検出器による実際の測定値の比較

実際の牛肉について、それぞれの測定装置で測定した結果は以下のようになります。〔単位 Bq/kg)
装置測定評価110730.jpg
簡易検査で検出が認められ、精密分析の目安となる250Bq/kg(牛)の場合、簡易計測と精密計測の値は概ね一致していますが、やはり簡易計測の場合、やや高めの値となります。 規制値の500Bq/kg付近となりますと、簡易計測の方が、かなり高めの数値を示しています。 

市場への規制値を超えた牛肉、米の流通を防止するという点からは、このように測定値がやや高くなる傾向はあるものの、簡易検査で250Bq/kgを超えた場合は、精密測定を行うという検査体制が実施されている為、安全面に配慮されている検査方法となります。 規制値内の牛肉は、速やかに市場に出荷が可能となり、万一の放射能混入がある場合においては、確実に検出され、流通を止める事が可能となると思われます。

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